空室リスクのある物件は、融資に不利? 空室リスクを回避するには
2016/09/01
- 不動産事業における二大課題
こんにちは。株式会社フィット「投資の窓口」編集部です。
不動産を所有して賃貸事業を始めるにあたっての課題は、「希望通りの借り入れが可能か?」ということ、「空室になった時の対策をどうするのか?」の二つに集約されると言えます。
実はこの二つの課題は密接に絡み合っているのです。
借り入れは、金融機関に融資の申し込みをすれば、数日から約2〜3週間も待てば結果が出ます。
しかし「空室」はいつ起こるかわからないし、そもそも物件を買った時点で満室とは限らないため、物件を所有したら即起こる問題とも言えますね。
- 不動産は動かせない資産。だからこそ念入りに探そう
「空室になりにくい物件を探す」「立地の良い物件を探す」そう言ってしまったら、身も蓋もないのですが、実際に立地というのは、大変重要な要素です。
融資を受けられやすい物件というのは、まず「立地が良い」物件と言い換えても良いのかも知れません。
これらを頭に置き、一にも二にも立地条件を厳しく考えながら、物件を選んでいきましょう。
その上で、下記のポイントも照らしてみて、絞り込みをしてください。
ポイント1:周辺エリアのアパート・マンションの空室率を調べる
自分が購入しようとしている物件の空室率を確認するだけでは不十分です。
候補物件周辺1~2キロ内にある競合物件の空室率も調べる必要があります。
実際に周辺を回り、チラシが大量に入っているポスト、カーテンのない部屋、玄関ドアに水道や電気の手続き案内が掛けられている部屋、夜室内の電灯が消えている部屋、「空室」「入居者募集」の看板や旗が立っているアパートが無いか、くまなく探します。
これで、おおよその空室率は把握できるでしょう。
もし周辺物件の空室率が低ければ、その候補物件も人気エリアにあるものと考えられます。
逆に、候補物件は満室なのに、周辺アパートの空室が目立つ場合は、その理由があるはずなので、考えないといけません。
近くに不動産さん屋がある場合は、直接聞いてみるのもアリですね。
ポイント2:築年数はどうか?調べる
同じエリアで家賃が同じくらいであれば、部屋を借りる時は、築年数が浅いアパートに住みたいと思うのは当然です。
新築に近いほど、人気は高いでしょう。
もちろん古い建物は、一般的に汚れているとか、壊れているといった物理的な問題もありますが、たとえ清掃が行き届いていて、設備もメンテナンスがされていても、アパートやマンションには間取りなどの流行があり、どうしても古く感じるからです。
例えば、古いアパートでは、ユニットバス(トイレとお風呂が一体になっている)が当然の仕様だった時代があります。
つまり、セパレート(トイレとお風呂が別になっている)になっている部屋が、ある年代以前の物件になると、いくら探してもほとんど無いということがあるのです。
価格ばかりを意識して古いアパートを買ってしまうと、よほどの人気エリアでなければ、空室率が高くなるリスクが大きくなります。
ポイント3:管理会社の対応を確認
ひと昔前は、アパートの管理は大家さん自身が行っていました。
しかし現在では、管理会社に依頼する方法が一般化しています。
入居者にとっては、管理会社の対応の善し悪しが、快適に住めるかを決める重要な要素となっています。
物件を購入した後もそれまでと同じ管理会社に委託するかどうかを、必ず購入前に確認しておくべきです。
直接問い合わせをするのも良いですが、できればその管理会社に行って、社長以下社員の様子を確認するのが得策です。
担当者レベルでは迅速な対応をしていたが、それまでの担当者が退職したら急に対応が悪くなったというのは、よくある話しです。
そうならない為にも、事前にその管理会社の社風を確認しておくことが有益だと言えます。
もし、これまでの管理会社が不十分だと思うのであれば、別の管理会社に変更することも視野に入れておかないといけません。
- 結局、不動産は立地が全て
空室リスクを回避するには、空室になりにくいアパートを購入する、これにつきます。
先ほどまとめた各ポイントをチェックしつつ、やはり立地の良い物件を探すこと、この点はできれば妥協したくない所。
また、どういう立地であれば、「良い立地」なのかということも考えなければいけません。
大都市圏であれば、電車やバスなどの公共交通期間の駅や停留所の近くになるでしょうし、車社会の地方であれば、大きな道路が近くにあって買い物などがしやすい場所が第一にあげられるでしょう。
人気エリアで築年数が浅く、家賃保証やキャンペーンなどに頼らなくとも、入居者が長く住み続けるような物件を探す能力こそが、融資を受ける際にも有利に働きます。
様々な条件をクリアーにしながら、安定的に家賃収入が見込める不動産物件を探す、目利きの力を鍛えること。
これが末永く不動産経営を続ける最大のコツであることを忘れないようにしましょう。
文/株式会社フィット「投資の窓口」編集部
2016/09/01