預金残高がついに1000兆円に。お金が市場に回らないのは、なぜ?
2017/06/19
 
						- 預金残高が、過去最高の1053兆円に
- こんにちは。株式会社フィット「投資の窓口」編集部です。 - 日経電子版の「預金残高ついに1000兆円 回らぬ経済象徴 」という記事によると、「銀行や信用金庫などの預金残高は2017年3月末時点で、過去最高の1053兆円」となったそうです。 - 1053兆円…。 - 普段、大きな金額を扱うことのないわたしたちは、1000兆円と言われても、あまりに大きな数字過ぎて、ピンと来ませんよね。 - では、1000兆円を1億人で割っても1000万だと聞けばどうでしょうか? - 驚かされる数字ですよね。 - ちなみに、1億人はどれぐらい多いか、ご存知でしょうか? - 総務省の発表によると、日本の総人口は1億2693万人(2016年10月1日時点)。 - つまり、全預金残高を日本中の人が等しく分けると、およそ800万円弱になる計算です。 - 贅沢をしなければ、日本中の人が、2〜3年は、毎日遊んでいても暮らしていけるだけのお金が、銀行に眠っているのです。 - お金が、預金に偏り過ぎていることがよくわかりますね。 
- 将来の不安からお金を貯め込む預金者
- 超低金利のいま、銀行にお金を預けていても、ほとんど増えることはありません。 - それなのに、なぜこんなに預金に偏ってしまうのでしょう? - 理由のひとつには、老後の生活への不安があります。 - わたしたちの寿命は延び、長く生きるようになっていますから、退職後にかかるお金も大きくなります。 - さらに、もし病気や要介護になった時には、通常の生活よりもずっとお金がかかりますから、できるだけ多く貯めて備えておきたいと考えるものですよね。 - そして、不安は高齢者に限りません。 - 将来、年金制度が崩壊するのではないかという不安もあって、年金を払わずに、独自に貯金をする若者も増えていると言います。 - このように、不安からお金を貯め込んでしまっているという側面が大きいのです。 
- 預金以外に、お金を貯める方法を知らない日本人
- もうひとつ、大きな理由があります。 - それは、預金以外のやり方を知らないということ。 - 預金以外の方法で安心して資産の運用ができるのなら、やってみたいけど、どうしたらいいかわからないという人が多いのです。 - 投資の勉強をするのが面倒だったり、お金のことを学ぶのが難しかったり、どこへ投資すればよいのかわからなかったり。 - だから、「貯蓄から投資へ」と言われても、なかなか動くことができないのですね。 - 実は、こうした人たちには、利回りの高い商品よりも、簡単で、安心して投資できるローリスク・ローリターンの投資商品が求められているのかもしれません。 
- お金が市場に回ると、経済が回る
- かつては、預金をすることが一番良いと教えられて来ました。 - ところがいまでは、そうとは限らないということが、もうわかっています。 - お金は、経済が健康に循環するために欠かせないものだからです。 - 昔から「お金は天下の回りもの」だと言いますが、循環してこそ、お金はその役割を果たします。 - お金が動く時、そこには必ず、経済活動が生じます。 - ところが、預金することによってお金の動きを封じてしまうと、経済が停滞してしまうのです。 - お金は、社会にとって、言わば血液のようなもの。 - 身体の中で血液の流れが停滞したら、どんなことが起きるか、簡単に想像できると思います。 - みんなが不安からお金を貯め込んでしまい、少ない血液で、どうにかギリギリ回っている状態なのが、わたしたちの住む日本の経済。 - 到底、健康な状態とは言い難いですよね。 - 実際には、預金が必要な場面もたくさんあります。 - ですが、お金の流れが滞ることには、大きなデメリットがあるということを理解したうえで、必要に応じて賢く預金するようにしたいですね。 - 文/株式会社フィット「投資の窓口」編集部 
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お金のリテラシー2017/06/19

 
			


 
																					
 
																							 
																					
 
																					 
												 
												 
						