学生向け賃貸物件ってどうなの? 投資するメリット・デメリットや投資する際のポイント
2024/03/04
- 学生向け賃貸物件に投資するメリット
オーナーさんが新たに学生向け賃貸物件への投資を検討する際、そのメリットとしては以下のようなことが考えられます。
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・在学中は退去する可能性が低い
4年制大学に入学した学生であれば、在学中の4年間は退去せずに入居し続けるのが一般的です。1室あたりの入居期間が長くなれば、家賃収入が入らない期間を短くすることができます。
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・毎年新しい入居者を期待できる通学に便利な立地の場合、卒業に伴って学生が退去したとしても、入学シーズンが近づけば、また新しい学生が入居してくるといったサイクルが生まれます。退去の時期が決まっているため、それに合わせて早めに入居者を募集するなど対策をとることもできます。空室期間を作らず、安定した運営ができる点はメリットといえるでしょう。
- 学生向け賃貸物件に投資するデメリット
一方、学生向け賃貸物件にはデメリットもあります。以下で、具体的な内容を見ていきましょう。
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・原状回復や清掃、修繕のスパンが短い
卒業生の退去と新入生の入居が同時期に集中するため、原状回復や清掃、修繕などのコスト負担が大きくなります。4年制大学であれば4年、専門学校や短大であれば2~3年の短いスパンで大きな出費が重なる点は、デメリットと言えるでしょう。
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・大学が移転する可能性がある
近年、少子化の影響から入学者数が減少した大学が、学部を縮小したり、キャンパスを都市部に移転したりするケースが増えています。ターゲットを学生に絞って運営している場合、近隣の大学が縮小・移転したときに入居希望者が減少し、長期間の空室が生まれてしまうリスクがあるでしょう。
- 学生向け賃貸物件の今後やポイント
学生向け賃貸物件のメリット・デメリットを踏まえて、学生向け賃貸の今後やポイントを見てみましょう。
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・近年は進学率が増加
文部科学省が発表した「大学入学者等の推移」によると、近年は大学入学者数や進学率が増加傾向にあることが分かります。例えば、平成11年は38.2%だった進学率は平成31年には53.7%、平成11年は約58.9万人だった大学入学者数は平成31年には約63.1万人まで増えています。
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・今後は学生数が減少する見込み一方で、同データによると平成11年に約136.2万人だった高等学校等卒業者数は平成31年には約105.5万人にまで減少しています。今後も日本の少子高齢化は加速していく見込みであり、大学の入学者数は減少していくことが考えられます。
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・留学生受け入れを検討するのもおすすめ
進学率が増加する一方で、今後、ますます少子高齢化は加速し、学生そのものは減少していきます。それに伴い、学生にターゲットを絞った賃貸経営は、現状よりも不安定になっていくことが予想されるでしょう。
一方、今後は日本の政策や大学の生存戦略として留学生を積極的に受け入れていくことも考えられます。外国人が賃貸物件を見つけるのが難しい中、将来の需要を見越していち早く留学生の受け入れをはじめることで、入居者不足に先手を打つのも、学生向け賃貸の経営を安定させるひとつの手段と言えそうです。
▼『フィット賃貸経営通信』11月号より
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2024/03/04