エコ賃貸(ZEH-M)ってどうなの?エコ賃貸やZEH-Mの概要と、賃貸経営者が導入するメリット・デメリット
2023/09/04
- エコ賃貸とは?導入する3つのメリット
エコ賃貸とは高気密高断熱で環境に配慮したエコな生活を送れる賃貸物件のことです。ここでは、オーナーさんが所有物件をエコ賃貸にするメリットについて見ていきましょう。
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〇快適性を上げて差別化できる
エコ賃貸は高気密高断熱化することにより、夏は涼しく冬は暖かく、一年中快適な住環境を実現できるため物件の住みやすさをアピールできます。
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〇エコ意識の高い入居者に訴求できる
民間企業が独自に実施したアンケートでは、「生活する上で環境やSDGsに配慮している人」の割合は84%という結果になりました。エコ賃貸に取り組むことは、こうしたエコ意識の高い入居者へのアピールにもつながり、入居者層の拡大が期待できます。
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〇建物の耐久性を向上させることができる
エコ賃貸にすることで建物の耐久性を向上させることができるのもメリットの一つです。気密性や断熱性の低い住宅で心配なのが結露です。結露が頻繁に起こることで、建物内部の構造部分に液体が侵入し、腐食してしまう可能性があります。一方、高気密高断熱住宅のエコ賃貸ににすることで、結露が起こりにくい建物にすることができ、結果として建物の耐久性を高められる可能性があるのです。
- ZEH-Mとは
ZEH-M(ゼッチ・マンション)とはNet Zero Energy House Mansion(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス・マンション)の略称で、省エネ性能を高め、太陽光発電など創エネ設備を導入することで建物の一次消費エネルギー量の収支をプラスマイナスゼロに近づけるというものです。
- ZEH-Mにするメリット・デメリット
ここでは、賃貸物件をZEH-Mにするメリット・デメリットを見ていきましょう。
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メリット1:空室対策になる
ZEH-Mは空室対策に有効です。ZEH-Mにするには気密性や断熱性に一定の基準が求められるため、この基準を満たした住宅は快適に過ごしやすくなります。また、エコに配慮した建物になるため、環境を気遣う層にも訴求しやすくなるのです。これらのメリットは、エコ賃貸導入のメリットにも共通します。
メリット2:補助金を得ることができる
ZEH-Mでは、一定の要件を満たすことで補助金を得ることができます。性能を高めたり、空室対策になったりするのに加え、補助金を受けられる点は大きなメリットとなるでしょう。
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デメリット:費用がかかる
ZEH-Mのデメリットとして挙げられるのは設備の導入に費用がかかる点です。ZEH-Mにするには気密性や断熱性の面で一定の要件を満たさなければならず、要件に合う住宅設備を導入する必要があるのです。また、ZEH-Mの要件を満たすために、太陽光発電を設置する場合には、設置に大きな初期費用がかかってしまうでしょう。
その他、ZEH-Mとしての要件を満たしていることを証明するために、証明書取得費用がかかる点にも注意しなければなりません。要件を満たすため必要になる設備導入費用と導入することで得られる補助金の額を計算し、実際に導入した際の空室対策効果もシミュレーションした上で、どの程度のメリットを得られるのか慎重に判断する必要があるでしょう。
▼『フィット賃貸経営通信』8月号より
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2023/09/04