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資産に関わる税務の基本~誰にも聞けない相続税の基本~⑦~

2022/01/03

相続税がかかる場合の具体的な計算例

今回は、相続税がかかる場合の具体的な計算についての最終回です。具体例を使って、どのような試算になるかをみていきます。お手元に電卓がありましたら叩きながら見て頂ければ、理解が進むと思います。

相続人・相続財産の設例

【相続内容】
被相続人(夫)、配偶者(妻)、子供(長男、長女)の家族構成で相続人が3人です。
相続放棄者はいません。遺言はなく遺産分割協議で、妻は不動産とローンを取得し
葬式費用を負担、長男には預金を相続することとして、長女は生命保険金を取得します。

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【相続財産】
 不動産は、土地付賃貸アパートを1棟(相続税評価で1億円)、預金は3,500万円、
 生命保険金は1,500万円、債務はアパートローン5,000万円、葬式費用は100万円でした。
※小規模宅地等の特例など不動産評価については考慮していません。

計算の流れ

相続財産は、生命保険を含めますと、正の財産は1億5,000万円、負の財産は5,000万円となりますので、下記の通りの計算となります。

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■1億3,500万円+(1,500万円-1,500万円生命保険非課税)-ローン5,000万円-100万円(葬式費用)→ 8,400万円 
と純資産価額が算出され、ここから基礎控除を引いて、課税価格を出します。
■8,400万円-(3,000万円+600万円×3人)(基礎控除額)=3,600万円

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妻 3,600万円×1/2 →1,800万円×15%-50万円=220万円
子 3,600万円×1/4 →900万円×10%=90万円(子供合計180万円)

と計算され、合計した相続税額は400万円となり、これをそれぞれが取得した財産で按分しますと、

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妻  400万円×4,900(1億-5,000万円-100万円)/8,400=2,333,300円 
長男 400万円×3,500/8,400=1,666,600円
長女 0円

という配分となり、配偶者は優遇税制で同額を軽減されゼロとなります。

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∴よって、今回の納税は、長男のみ1,666,600円と計算されました。
いかがでしたでしょうか。実際には、評価金額や特例、優遇税制の適用もあり、かなり複雑になりますが、概算把握には上記のような計算で十分です。お役立て頂けましたら幸いです。

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2022/01/03

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