将来を見据えて・・・覚えておきたい、立ち退きの基礎知識
2021/05/17
- 将来直面するかもしれない、⼊居者様の⽴ち退きについて
ご⾃⾝の賃貸経営の5年後、10年後はどうなっているでしょうか?コロナ禍での賃貸経営で多くのオーナー様から、多岐にわたるご相談が増えています。その中でも、将来の建て替えや、取り壊しを考えた、『現⼊居者様の⽴ち退き』の相談が増えてきています。今回は、知っておきたい⽴ち退きの基礎知識についてお伝えします。
- 立ち退きは難しい?知っておきたい基礎知識
まず、本通信でもかつて取り上げましたが、『⽴ち退きは難しい』ということを念頭に置いておきましょう。なぜ難しいかといいますと、⼀般の賃貸借契約では基本的に⼊居者にとって有利な契約になっているからです。⼊居者にとってみれば、いきなり退去させられるのは、⽣活にかかわるリスクが⾼いため、退去させるには『退去させるための正当事由』が必要になります。そして、正当な事由がない場合は、オーナー様が退去を命じても、原則、⼊居者は従う必要がありません。
もちろんオーナー様が⼊居者に相談、通知などを通して、従ってもらえる場合は退去完了になります。実際には、そううまく進まないケースが多いことは想像ができると思います。.
- どんな備えが必要?立ち退き交渉のポイント
実際には、⽴ち退きを『どんな理由で実施したいか?』によって、緊急度が変わってきます。
①緊急性が⾼いもの:収益を上げる‧⽼朽化対策のための建て替え、売却他
②緊急性が低いもの:将来駐⾞場で使いたい‧数年後に⼦供の⾃宅を建てたい.
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緊急性が⾼い(オーナー様の利益に直結する)⽴ち退きに関しては、話が拗れてしまうと損失に繋がるケースも出てきます。そのことから、⽴ち退きを『確実に実施する』ことが重要です。
⼊居者が退去するまでのプロセスは上記のような流れですが、伝え⽅⼀つとっても、引っ越し代程度で納得いただけるか、弁護⼠費⽤なども含め家賃の10〜20か⽉程度かかるか、⾜元を⾒られ費⽤⾯などの交渉が悪化するケースも出てきます。オーナー様が前⾯に⽴ち、直接交渉することで⼊居者の⼼証が良くなるケースもあれば、逆に悪くなるケースもあります。まずは⽴ち退き⽬的とスケジュールを明確にし、その時期に合わせてスケジュールをたてましょう。また、事前に引っ越し先等も想定しておいてあげることが重要です。.
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▼『フィット賃貸経営通信』4月号より
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2021/05/17