知っていますか? 投資とギャンブルの違い
2016/09/03
- 投資って結局はギャンブルなの?
こんにちは。株式会社フィット「投資の窓口」編集部です。
「投資って、博打ですよね。運がよければ儲かるし、運が悪ければ一文無しになるのでしょう?」
あなたもこのような考え方を持っていませんか?
「投資=ギャンブル」という認識を持っている人が一定の数の人がいるのは確かです。
しかし、投資とギャンブルは、全く異なる活動です。
投資は、健全な経済活動であり、世界の経済は、人々の投資活動によって出来ていると言っても間違いではありません。
今回は、投資とギャンブルの違いについて、考えてみたいと思います。
- 資産を運用するのが投資、総額を分配するのがギャンブル
まず、その活動を行う目的について考えてみましょう。
「投資」活動とは、将来の資産を増やす為に、今所有している資産を投じることから始まります。
「自分への投資として、今のうちに勉強をする」のも「投資」活動と言えます。
今、私が所有している「時間」という資産を、自分の将来にために「勉強」という運用手段に投じているのです。
きちんと勉強して、自分のための知恵や知識を得ることができれば、その「投資」活動は成功します。
一方で、時間をかけて勉強したにも関わらず、その勉強の内容が役に立たなかった場合は、「投資」活動が上手くいっていないと言えるでしょう。
このように「投資」活動では、最初に投じた資産が、運用により増加したり減少したりします。
一方、ギャンブルの場合は、どうでしょう?
ギャンブルは、「娯楽」というサービスの提供に対して、その対価として参加料などの費用を支払います。
例えば、競馬の場合、参加者は、配当の倍率などや競走馬の状態などをみて、参加費を支払っていますが、最終、集められた掛け金(参加費)の中から決められた金額が配当金の総額となっています。
つまり、配当金は、集められた掛け金(参加費)の合計金額が上限で、該当者に賞金が分配される仕組みです。
もちろん、運営側(胴元)が、その集められた参加費から運営費を徴収しますので、賞金は合計金額の総額を分配するのではない事は明確です。
もっと言えば、勝敗がどのような結果になっても「運営側である主催者が儲かる」ように設定されているので、利用者は一時的に賞金という収入を得ることがあっても、トータルで考えると、利用料の支払い分が損失になるように設定されています。
- 一番大きな違いは、リスクを管理できるのかどうか
投資とギャンブルの根本的で一番大きな違い。
それは、「リスクをコントロールできるか?」です。
「リスクをコントロールする」という点で考えると、非常に分かりやすいポイントがあります。
その活動で、「何%かマイナスになった時に撤退できるか?」ということを考えてみてください。
例えば、年々売り上げを上げている各種の宝くじについて考えてみましょう。
たくさんの種類の宝くじが発売されていますが、1回100円宝くじを100枚買うとしましょう。
当選すれば、一等数千万円だとしても、当選しなければ0円ですね。1万円の損失です。
買った後に「損失が8,900円になったら、この宝くじは中断して賭け金を返してもらおう」ということは、当然できませんね。
一度、賭けてしまうと、勝つか負けるかが決まるまで、何も出来ないのです。
(ギャンブル好きは、このハラハラする瞬間が刺激的で何回も求めるようになります。)
一方、投資の場合は、「損切り」などの方法によって、その損失額をコントロールすることが出来ます。
仮に株式に投資した場合、1万円で買った株が、9,000円まで株価が下がってきた。
これがもし8,900円になれば、株を売って現金に戻すということができます。
この場合、1,100円(手数料は別途必要)の損失で抑えることができ、これを「リスクがコントロールできる」状態だと言えます。
このように、一時的な損失が出ても、その後、残ったお金を再度運用することで、利益を生み出すことも当たり前のようにあります。
- 投資活動のギャンブル性
投資はリスクがコントロールできると言いましたが、全てのリスクをコントロールできる訳ではありません。
いくら情報化社会とは言っても、投資案件の全てについて把握することは出来ませんね。
また、どうしても運という要素も絡んできます。
地震、台風と言った天災は、予期せぬ時に発生し、その結果、経済活動に大きな影響を与えることもあります。
さらには、人間には果てしない欲望があり、「投資」活動と言っても、ギャンブル的な要素を取り除くことはできません。
「マネーゲーム」という言葉があるように、ゲーム感覚で「投資」を金稼ぎの道具として利用出来るほど、システム面が発達しており、また取引もしやすくなっています。
ですが常に冷静な考えを忘れず、「投資」活動について、今一度向き合ってみてほしいと思います。
文/株式会社フィット「投資の窓口」編集部
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