本当は、地球には世界中の人に十分な量の富がある?
2016/03/08
- 実は、地球には十分な富がある
こんにちは。株式会社フィット「投資の窓口」編集部です。
お金について考える時、
「足りない」「無い」「限りがある」という思いから、不安が拭えないという方も多いでしょう。実は、もともと地球にある富は、うまく配分されさえすれば、世界中の人々があたかも王様、女王様のように暮らせるほどに豊かだという事実をご存知でしょうか?
熱帯地方で毎年食べられることなく腐ってしまう果物は、世界中の人たちがおなかいっぱい食べても、なお余りあるほどだと言われています。
1個のドングリは、環境さえ与えられれば、やがて樫の木の森になりますよね。
元来、自然は途方もなく雄大で、豊かなものなのです。
- どうして富が偏ってしまうのか?
では、どうして、ある国では飢餓で死人が出て、ある国では食料が余って無駄がでたり、肥満が深刻化したりするのでしょう?
せめて、余った食料がうまく循環する仕組みがあればよいのに、と思いますよね。
インド独立の父と言われるマハトマ・ガンディーは、
“The world has enough for everyone’s need, but not enough for everyone’s greed.”
という言葉をのこしています。
「世の中の全ての人々の「必要(need)」を満たすものは十分にあるが、人々の「欲望(greed)」を満たすには十分でない。」という意味です。
本来、十分な量の資源があったとしても、必要以上の量を
欲望のままに誰もが欲しがれば、足りなくなるということが起こりえます。
必要以上にある、余った分はシェアしたり、循環していくことができれば、お金や食べ物の心配をせず、
誰もが豊かに暮らせる社会が近づくかもしれません。
- 賞味期限切れの食品の廃棄を禁じたフランス
ファストフード店で作られたハンバーガーが、あっと言う間に賞味期限切れになって捨てられてしまうことは、よく知られていますよね。
先日、フランス上院で、大手スーパーマーケットに対して「賞味期限切れの食品の廃棄を禁止する」法案が可決されました。
食品は、廃棄される代わりに、人道援助組織を通じて、食料を必要とする人々に配られるそうです。
多くのスーパーは、これまで倉庫周辺に集まる失業者やホームレスの人々に “食べられないように”、賞味期限切れの食品を、薬品などで食べられなくして捨てていたそうです。表向きは、腐ったものを誤って口にしないようにという理由ですが、捨てた食品を消費されて、その分売り上げが下がるのを恐れたのでしょう。
新しい法律では、こういった行為にも罰則が課されます。
フランス本国ではまだまだ課題も多いようですが、無駄になっていた食料の循環を促す仕組みを法規制で後押しすることは、価値ある挑戦ではないでしょうか。
企業の中には、率先してこういった取り組みを行っているところもあります。
例えばユニクロは、2007年から難民を支援するUNHCRとパートナーシップを結び、世界中の衣服を必要とする人たちへ、自社の古着を回収して届けています。最近では、古着だけではなく新品の衣類も届けているそうです。
このように、政府や企業がリードして、資源の効率的な循環、再利用が行われるようになっていけば、地球の豊かさを、もっとみんなが享受できるようになっていくに違いありません。
また、わたしたち個人にできることは「実は世界に富は十分にある」と知ること。そして、「足りない」という不安から行動するのをやめることなのかもしれません。
文/株式会社フィット「投資の窓口」編集部
2016/03/08